2024年11月05日
Q:相続税の申告期限までに遺産分割が間に合いそうにありません。税理士の先生、助けてください。(札幌)
札幌に暮らしていた父方の祖父が亡くなり相続が発生しました。私の父はすでに亡くなっているので、今回の祖父の相続では私と弟も相続人になるようです。他に、札幌で暮らす叔父、叔母も相続人となるため、4人で遺産分割について話し合っているのですが、非常にもめていてなかなかまとまらずにいます。
祖父は札幌に不動産をいくつも所有していて、遺産額もかなりの金額になるため、相続税申告が必要だということはわかっているのですが、遺産分割が終わらないので相続税額を計算することができません。
このまま相続税申告ができないまま期限を過ぎてしまうのだけは避けたいのですが、なんとか期限を延長することはできないでしょうか?(札幌)
A:遺産分割がまとまらないという理由では相続税申告の期限の延長は困難です。
相続税申告の期限は、相続の開始を知った日、通常は被相続人の亡くなった日の翌日から起算して10か月と定められています。原則としてこの期限を延長することはできませんが、特殊なケースに限っては期限の延長が認められる場合もあります。この特殊なケースは、認知や廃除によって相続人の異動が発生した、遺贈の放棄があったなどが該当します。遺産分割が終わらない、計算が間に合わないといった個人的な理由で期限延長が認められることはないとお考えください。
遺産分割が終わらない場合でも、相続税申告の期限は守らなければなりません。期限内に相続税申告を行うために、財産が未分割のまま、ひとまず法定相続分(民法で定めた各人の遺産の持分)のとおりに財産を取得したと仮定し、税額を計算して相続税申告を行い納税しましょう。この場合、遺産は未分割の状態ですので、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減制度を利用することはできません。そのため、納税資金を用意しなければなりませんが、相続税申告の際に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付しておけば、将来、遺産分割が完了した際に特例を適用し、更正の請求または申告修正を行うことで、納め過ぎた税金の還付を受けることができます。
相続の状況はご家族それぞれで異なります。相続税申告を正しく行いたくても、さまざまな事情で思うように手続きが進まないこともあるでしょう。札幌・旭川相続税申告相談室では、相続税申告のエキスパートとして、相続税申告の知識とノウハウを駆使し、札幌の皆様の相続税申告が滞りなく完了するよう力を尽くします。初回のご相談は完全無料ですので、相続税申告の期限が迫っていてお困りの札幌の方はぜひ札幌・旭川相続税申告相談室までお問い合わせください。
2024年10月03日
Q:死亡保険金は相続税の計算に含めますか?税理士の先生に教えていただきたいです。(札幌)
先日、札幌に住む父が亡くなりました。現在は葬儀を終え、相続手続きを進めています。相続税の申告はないと思っていたのですが、母が1500万円ほどの死亡保険金を受け取りました。もし、死亡保険金を相続税の計算に含める場合、相続税の申告が必要になる可能性があるのではないかと不安です。相続人は私と母の2人、相続財産は現金が1000万円ほどと父名義の札幌の自宅になります。自宅の評価はしていないため、現時点でお伝えすることはできません。母が受け取った死亡保険金は相続税の課税対象になるのでしょうか。(札幌)
A:保険の契約内容を確認しましょう。なお、死亡保険金には非課税限度額があります。
死亡保険金の扱いについて、民法上では受取人固有の財産と見なされ、相続財産には含まれません。このため、遺産分割協議の対象にはなりません。しかし、税法上では「みなし相続財産」として相続税の課税対象となる場合があります。
保険の契約上、契約者と受取人が誰になっているかによって税金の種類が変わります。下記よりご確認ください。
- 契約者と被保険者が同一人物で、受取人が相続人の場合…相続税
- 契約者と被保険人が異なり、受取人が契約者と同じ場合…所得税、住民税
- 契約者と被保険者が異なり、第三者が受取人の場合…贈与税
まずは、保険の契約内容をご確認いただき、死亡保険金の保険料の全額もしくは一部を被相続人が負担していた場合には、相続税の課税対象となります。なお、死亡保険金は法定相続人1人につき500万円の非課税限度額が設けられています。この限度額を超えた部分の金額に対して課税されます。
【死亡保険金の非課税限度額の計算方法】
死亡保険金の非課税限度額 = 500万円 × 法定相続人の数
ご相談者様の場合では、法定相続人が2名とのことですので、1000万円が非課税限度額になり、課税対象となるのが500万円となります。
非課税限度額は、相続人以外が受け取った死亡保険金には適用されません。
このように被相続人が生命保険に加入していた場合、契約内容によっては相続税の課税対象となりますので、注意が必要です。相続税の対象となるのか判断が難しい財産がある場合には、お近くの相続税申告に特化した税理士にご相談されることをおすすめいたします。
札幌・旭川相続税申告相談室では、相続税申告の専門家が札幌の皆様の相続税に関するご相談をお受けしております。札幌で相続税申告なら札幌・旭川相続税申告相談室にお任せください。まずは初回の無料相談にて、お話をお伺いさせていただき、必要に応じて相続税専門の税理士が札幌の皆様の相続税申告をサポートいたします。まずはお気軽にお問合せください。
2024年08月05日
Q:相続税について税理士の先生にお伺いします。父の書斎にあった現金の扱いについて教えてください。(札幌)
先月、札幌に住む父が亡くなりました。遺言書の有無の確認と遺品整理のため、札幌の実家の父の書斎を片付けていたところ、引き出しの奥から現金がでてきました。これがいわゆる”たんす預金” なのでしょうか。金額も大きくどう扱ったらよいか分かりません。たんす預金は相続税申告の対象となるのでしょうか。たんす預金を相続税の計算に含める場合、相続税申告が必要になるかもしれません。なお、札幌の実家をくまなく探しましたが、遺言書はありませんでした。(札幌)
A:たんす預金等、被相続人が保有していた財産は全て相続税の課税対象です。
被相続人が保有していた財産は全て相続税の課税対象として扱います。今後も被相続人が保有していた現金が出てくれば、すべて課税対象となりますので相続人が集計します。
そのほかの財産について相続財産の調査を行い、たんす預金などの手もとにある現金も合わせて相続税申告が必要となる場合には、期限内に申告する必要があります。
相続税の申告は、相続人がご自身で相続財産を調査して相続税の対象かどうかをご確認の上、相続税額を計算して申告と納税を行う”申告納税制度”です。
たんす預金は銀行とは違って金額を証明するものがないため、相続人ご自身で集計を行いますが、申告納税制度だからと相続税の課税対象として計算せずそのまま保管することはできません。税務署は被相続人の生前の所得金額を把握しています。被相続人の銀行口座の残高を確認し、不穏な動きがあった場合は調査されます。税務署による調査があった場合には、被相続人の銀行口座のみならず、相続人の口座も多額の入金の有無や不穏な動きがないかの確認や、事情の確認などを求められる可能性もあります。
たんす預金を含め、相続税についてご自身での申告が不安という場合には、相続税申告の専門家にご相談されることをおすすめいたします。相続税の計算や申告は専門知識を要する場面も多く、複雑な手続きです。また、相続税申告は期限もありますので、期限内に相続人調査や相続財産の確認、遺産分割など進める必要があります。
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