相談事例

札幌の方より相続税に関するご相談

2023年08月02日

Q:自宅に係る相続税の特例について税理士の先生にお聞きしたい。(札幌)

札幌にある父が所有していた自宅に係る特例について、税理士の先生に質問です。
私は札幌に住む40代女性です。札幌にある実家には両親と私の3人で長らく暮らしていましたが、先月父が札幌の病院で息を引き取りました。葬儀も終え、これから母と協力して相続手続きを始めようというところです。父の財産を大まかに整理したところ、相続税申告が必要になりそうだということがわかりました。納税額はこれから計算するところですが、相続税を支払えるだけの現金を用意できるかどうか不安です。

札幌の実家の売却も考えましたが、母も私も住み慣れた家を離れる気にはなれず、できれば実家を手放さずに相続税申告を終えたいというのが正直な気持ちです。何か方法はないかと私なりに調べたところ、同居していた家族が自宅を相続した場合、自宅の評価額が減額される特例があることを知りました。

札幌の実家は父の名義なので、相続財産に含まれます。この特例が活用できれば、相続税として支払う金額が抑えられるのではないかと期待しています。税理士の先生、この特例について教えていただけますか。(札幌)

A:「小規模宅地等の特例」の適用要件を満たすことができれば、相続税に係る宅地等の評価額を減額できます。

ご相談者様がお調べになった特例は、「小規模宅地等の特例」でしょう。
小規模宅地等の特例とは、一定の要件を満たした親族が、被相続人の居住用に使用していた宅地等を相続などによって取得した際に適用できる特例です。この特例が適用されると、面積330㎡を限度とし、その宅地の評価額を80%減額することができます。

札幌のご自宅の評価額を減額されれば、納付すべき相続税額を抑えることにつながります。相続税の納付額を抑えられることで、札幌のご自宅の売却も回避できるかもしれません。ただし、小規模宅地等の特例にはいくつか注意点があります。

まず、被相続人が居住用に使用していた宅地等(特定居住用宅地等)の場合、減額対象となるのは330㎡が限度のため、330㎡を超える部分については標準の評価額となります。

また対象となる宅地等を取得した人物によって要件が異なります。被相続人の配偶者が相続などによって取得した場合は要件無しで特例が適用されますが、同居親族や同居していない親族が取得する場合はそれぞれ別の要件を満たす必要があります。

なお特例を適用した結果、相続税の納付額が0円になる場合もあります。その場合は「特例の適用によって相続税の納付が不要になった」という旨を申告する必要があります。相続税の納付は不要ですが相続税申告は忘れずに行うようにしましょう。

このように小規模宅地等の特例には複雑な要件が設けられています。ご自身が適用対象となるかどうかは、相続税を専門とする税理士に確認するとよいでしょう。

札幌の皆様、相続税についてご心配な点がありましたら札幌・旭川相続税申告相談室へご相談ください。札幌・旭川相続税申告相談室には相続税の特例や控除についての知識が豊富な税理士が在籍しております。どうぞ安心して、札幌・旭川相続税申告相談室の初回無料相談をご利用ください。札幌の皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。

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